Paul Wasickaのセクションは"Short-Handed Online No-Limit Hold'em Cash Games" で、本作の中では一番短いセクションになっている。Lindgren のセクションがオンラインのポーカー自体の戦略中心だったのに対し、Wasicka のチャプターはバンクロールの管理やマルチタブリング、オンラインティルトやプレイヤータイプ、メタゲームなど環境を中心としたものとなっている。
メタゲームという言葉はDavid Williamsのセクションでも多く語られている。 "Mixing it Up."と題されたこのチャプターはトーナメントとキャッシュゲームによる特定のハンドの解説、分析が主なものになっており、相手に予測、読まれないためのプレイ、時にはいわいるくず手といわれているハンドでのプレイの必要性などが主に語られている。
もちろん Power Hold'em のメインライターはNegreanuであり、この本の残りのページでは200ページ以上に渡る 彼からのインストラクション、彼が"small ball"と呼ぶ主にディープスタックのノーリミットホールデムトーナメントでの戦い方が書かれている。
Negreanuが提唱し本の中で勧められている"small ball" とは、有名な Harrington on Hold'em に象徴されるタイトなスタイルと、それに比べ比較的アグレッシブなDoyle BrunsonのSuper/System に代表されるスタイルの中間とも言える戦い方で、今の若いプロプレイヤーの間でも人気のスタイルである。"small ball"の基本的な考え方は、ポジション、ボードテクスチャー、相手のスタイルなどを考慮して必要以上のリスクを犯さずにスタックを増やすというもの。 Negreanu はこのスタイルの戦い方のアドバイスとして、自分のハンドよりも相手のハンドに集中することをすすめている。このスタイルを成功させるにはアクティブであることがまず必要であり、Harrington が勧めるよりも多くのポットに参加することが必要になるだろう。しかし、常に気を配り、時にはカードを捨てることも当然必要になる。より精神的に落ち着いたプレイヤーのほうが small ball に適していると Negreanu は語っている。