TJ Cloutierが”ワールド・クラス・ポーカー”でゲーム産業に参入

TJ Cloutierが”ワールド・クラス・ポーカー”でゲーム産業に参入 0001

昨今のポーカー人気再燃の中で、この流れについていけていないものの一つにコンピューターポーカーゲームがあった。過去に発売されたコンピューターゲームの人口知能はお粗末で、バーチャルプレイヤーに全く確信がもてないハンドでもプレイさせたりしていた。自分のスキルを磨く道具がほしいと思っていたプレイヤーたちには信頼できるプログラムは無かったのである。「T. J. Cloutierのワールド・クラス・ポーカー」の登場で、筋金入りのポーカープレイヤーでも興味を持てるプログラムができたと言えるだろう。

Masque Publishingにより発売され、近くのコンピューターソフト店で手に入る「T. J. Cloutierのワールド・クラス・ポーカー」($24.99)は確固とした背景を持つ。発売元のMasque Publishingは、1993年から2005年にかけてワールド・シリーズ・オブ・ポーカーのコンピューターゲームも発売しており、賞を受けるようなカジノ学習プログラムソフトやゲームソフト作成のリーダー的存在である。また、伝説的とも言えるCloutierの技能をいまさら列挙するまでもないだろう。これまでの経歴、数多くの著書などから、ポーカーゲームの指導者になることへの信用性は間違い無い。Masque PublishingとT.J.Cloutier、その両者が協力し、プレイヤーがゲーム技術を改善するのに非常にリアルで使い勝手がいいゲームを作ったのである。

このゲームでまず最初に印象的なのは(これは実際にはゲームというよりもトレーニングプログラムである。)ゲームの深みである。どんなコンピューターやビデオゲームでもテキサス・ホールデムは入っていると思われるが、Masqueはほかにもオマハ、セブンカードスタッド、ファイブカードスタッドにまで踏み込んだ。このため、プレイヤーは、ある特定の一つのポーカーだけでなく、いろいろなゲームの腕を磨くことができるのである。

ゲームの多様性はすばらしい点であるが、ワールド・クラス・ポーカーが独自のよさを本当に示しているのはテキサス・ホールデムだ。テキサス・ホールデムの競技場に入ればそれがわかるだろう。リミット、ポットリミット、ノーリミットの三種類の異なったゲームが可能で、リングゲームではローリミット($10-$20)からハイリミット($200-$400)まで、いろいろなリミットレベルが選べる。トーナメントも充実していて、3つのリミットオプションそれぞれに一つずつのテーブルトーナメント、リミットとポットリミットにはフル・トーナメントがある。さらに、ヘッズアップのオプションさえあるのだ!!このため、メインイベントのノーリミットチャンピオンシップに出るのに必要な手持ち資金を増やすために様々なゲームをアレンジできるのである。(ノーリミットチャンピオンシップは参加費10ドルだが5000ドル以上の手持ち資金がないと参加できない。そのためその他のゲームでこのお金をつくらなければいけないのである。)

このゲームの人口知能は私が見て来た中でも最もよい。これを作るために非常に多くの努力がなされたのであろう。2000人の異なるプレイヤー(顔も異なる)がいる。様々なプレイヤーと対戦できて、彼らのプレイスタイルを見抜く練習ができるわけである。あるプレイヤーのプレイスタイルに気づいたとしても、そのプレイヤーは次のときにも同じプレイスタイルでプレイし続ける。そのため、特にリングゲームモードではプレイスタイルを読みとるのにチャレンジしようという気になり、一度わかったら安定してプレイできるのである。

このゲームの最も良い特徴は、テキサス・ホールデムで出てくるT. J. Cloutierのアドバイスだろう。ゲームの最中にヒントボックスがひょっこりと現れ、そのハンドではどうプレイしたらよいか、アドバイスが提示される。ゲームの特徴でもあるビデオオプションを使ってチャンピオンT.J.Cloutler自身の顔と言葉が一緒に出てくるときもある。このようなシナリオ形式のアドバイスが、初心者プレイヤーや自分の上達を妨げている原因を探っているプレイヤーにとって、すばらしくよい指導オプションとなるのである。

もしも、T、Jのアドバイスを見ながらプレイするのがいやなのであれば、他にもビデオクリップや、Cloutierからのアドバイス集のようなものがある。またクイズもついている。シナリオに従ってクイズに答えていき、Cloutier自身が解説してくれるものだ。

これらのアドバイスのさらに良い点は、アドバイスがプレイヤーのポジションによって変わることだ。コンピューターゲームがプレイヤーのポジションによってアドバイスを変えるなんて、ほとんど聞いたことがないが、ワールド・クラス・ポーカーはこの点に関してとてもうまく作ってある。 Cloutierのアドバイスもあなたのポジションによってかわるから、トップレベルのプロがプレイ中にどんなことを考えているのか、かいま見るすばらしいチャンスになるのである。

しかしながら、問題点もいくつかある。最良の結果を得て、本当に自分の能力を試したいのなら、ゲームの難度レベル設定を最難にしなければならない。それより低くするとゲームの人工知能が馬鹿げたプレイをし始める。トーナメントでそこまで手持ち資金がない場合、多くの場合、コンピュータープレイヤーは相手を蹴落とそうとするよりもむしろフォールドしてしまう。また、T、Jのアドバイスをテキサス・ホールデム以外のポーカーゲームでもみられたらよかったのに(T、Jのアドバイスはテキサス・ホールデムだけである)とはおもうが、それも結局はたんなるCDソフトなわけである! しかしながら、ゲームプレイの内容がすばらしいので、これらの欠点は細かなあら捜しである。

ポーカーのシミュレートゲームとしては、Masqueはよいゲーム(T. J. Cloutier.のワールド・クラス・ポーカー)を作った。私はほかのコンピューターポーカーゲームも試したが、ポーカーがどのようにプレイされるかを表現するには人工知能が十分でなかったり、質の高いゲームを視覚的に表現できていなかったりした。しかしながら、ワールド・クラス・ポーカーはゲームボードを隔ててゲーム全体をとらえることに成功した。このシミュレーションゲームは、とてもよいトレーニング手段になるだろう。ライブやオンラインでプレイするときのスキル向上のための手助けとなる。まとめると、T. J. Cloutierのワールド・クラス・ポーカーはよい。時間とお金を投資するだけの価値があるゲームである。

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