WSOP参戦記

WSOP参戦記 0001

今年もやってきたWSOP。今回の大会でターゲットに選んだ種目は7月22日のPot-Limit Hold’em $5,000。選択肢としてはNo-Limit Hold’emでも良かったのだが、Pot-Limitの方が参加人数が少なく、トーナメントの戦況を把握しやすいことがメリットになる。去年の大会でファイナルテーブルまで残ることができたのがPot-Limitであったというのも、もちろん選択の要因のひとつ。出来れば$2,000や$2,500のトーナメントを複数回参加できればもっと良かったのだが、日程的な都合で$5,000に絞って参加することにした。

トーナメントでの最適な戦略は、その大会規模や状況によって大きく変わってくる。WSOPともなれば、参加者の平均的なレベルはかなり高いのは当然である。しかし、最高峰のトーナメントであるからこそ、逆に浮き足立ったプレイ、りきみ過ぎたプレイ等が出てしまうというのも目の当たりにしている。このようなチャンスをいかにモノに出来るかが、勝ち上がっていく上でのカギとなる。基本的には参加ハンドの基準をいつも以上に絞り、ポットを深追いすることなく、チップを極力減らさないことを第一に心掛けていくつもりである。減らしさえしなければ、あとはチャンスが来たときに増えていくだけ。去年初参戦したときの感触から言っても、この戦略で行くことにする。

L1

ほとんどまともな手が入らなかったことと、テーブル内に2~3人アグレッシブなプレーヤーがいることもあって、ほぼ全ての手を降りていた。

プレイに参加したのは2ゲームだけ。1度目は、ビッグブラインドの時にレイズ無しで回ってきた時。参加はBBの自分とSBを含めて4人。フロップに9,7,4という具合にローカード3枚が落ちて、92oの私はトップペア。ポットの半額をベットすると、そのまま全員が降りたので、初勝利。

2度目は、やはりビッグブラインドの時。丁度私の対面のミドルポジションからミニマムレイズ。スモールブラインドまで全員降りて私のアクション。テーブル内で一番アグレッシブなのがこのプレーヤーで、2倍額程度のレイズの場合は、あまり強い手は持っていないと判断して、K9oでコールしてヘッズアップ勝負になる。フロップはK,J,5でトップペア。キッカーが弱いのでチェックすると、向こうからベット$50。これをコールすると、ターンで9。ツーペア完成で、ほぼ勝っていると思われるが、弱く見せかけるためのチェック。向こうからはやはりベット$50が来て、これをコール。リバーはragで、再度のチェックに対して、向こうからベット$75。これに対してレイズ$300。向こうがコールして、こちらからツーペアをショーダウン。向こうがマックして、チップは約$6000まで増えた。ほとんど参加していない状態での20%増は上出来である。

このアグレッシブプレイヤー、プレイスタイルもさることながら見た目もTonyGに似ているなぁ~・・・と思っていたら、どうやらTonyG本人だった。

彼とは、彼が来日したときに1度だけ対戦したことがある。ゲームへの参加率が高く非常にアグレッシブで、チップを持たせると手に負えない。逆に、弱い手でも積極的に参加しているわけだから、確実に勝てる手でだけ勝負に行けば、こちらのチップを増やすためのチャンスにもなってくれる存在である。おそらく他のプレイヤーも同じように考えていることだろう。ここまでのゲームでテーブル内で大きくチップが動く時は、ほとんどの場合TonyGが絡んでいる。

L2

レベルが1つ上がったが、やはり参加すべき手はなかなか来ない。ブラインド以外でも2度程参加したが、大きな出入りはなく、このレベルを終えた時点で$5950。

一方TonyGは相変わらずチップの出入りが激しく、チップリーダーだったかと思えば、大きなぶつかりで負けて$1200まで減らし、その後また$3000まで戻していた。チップを減らしているとはいえ、やはり要注意プレイヤーであることには変わりがない。

L3

レベルが上がってブラインドは$50-$100。平均チップ額に比べればまだ低いレートではあるが、各プレイヤーのチップ額のバラツキは大きくなってきている。この先の展開を考えるとそろそろ勝負を仕掛けておきたい、と考えていたところにUTGでAQoが入った。レイズ$300で入ってレイトポジションから1人だけコールでヘッズアップ。フロップはAQJと、トップツーペアでばっちりとマッチした。こちらのベットに向こうはコール。ターンはJ。向こうのJ持ちを警戒しなければいけないところではあるが、かといってこちらがチェックしたのでは、向こうからブラフベットをされても受けきれないので、ターンでもベット。これも向こうはコール。リバーではragだったが、やはりターンの時と同じ思考でベットすると、なんと向こうからレイズされてしまった。

ここまでのプレイで、弱い手で勝負に行ったことは一度も無いことは向こうも見てきていたはずだから、こちらのベットをブラフだとは考えていないはず。ということは、向こうはストレートかフルハウス。悪く見積もってもJのスリーカードということになる。リレイズするだけのチップ量は残っているので、ブラフの大勝負という選択もチラリと頭をよぎったが、ポットの大きさを考えれば向こうも大勝負のコールをしてくる可能性が高いので、あっさりと却下。カードをマックした。すると、向こうは手札のJJをオープンした。

なんと、フロップから負けたままの状態であった。この勝負で、チップを一気に$1500まで減らす。

一方、原点以下のチップ量でがんばっていたTonyGが、この後すぐにプリフロップで他のプレイヤーとオールイン勝負になる。お互いの手札はTonyGの99に対して、相手はQQ。開いたカードは結局どちらにも絡まず、QQの勝ち。TonyGはここで敗退していった。

さて、チップが$1500では、テーブル内での明らかなショートスタック。中途半端な手で参加していては、すぐに後が無くなってしまいかねない。かといって慎重になりすぎても・・・とかいろいろと考えていたが、絵札の1枚も来ない酷い手ばかりがブラインド2周ほど続き、手も足も出せない展開。

そこへ、久々のポケットペア88が来た。UTGがリンプインしており、自分のポジションはその次。ここまでほとんどの手を降り続けている信用度を活用して、ポットレイズで参加する。案の定スモールブラインド、ビッグブラインドを含めて全員フォルド、リンプインしていた右隣だけが残る。その右隣は、こちらのチップ量を確認したうえでリレイズしてきた。こちらはショートスタックなので、これは予想の範囲内のアクション。ノータイムでアクションし、プリフロップでのオールイン勝負となる。開いた相手のハンドはA6o。ハイカードが1枚だけという状況はありがたい。フロップはお互いに絡まず、ターンで6が出たが、リバーはragで88のこちらの勝ち。チップ量を約$3000まで戻す。

L4

その後、やはりマトモな手が来ないまま降り続けていると、ようやく待ちに待ったAAが来た。ポジションはミドルで、自分より前のプレイヤーは全員フォルド。ビッグブラインドの3倍の額でレイズすると、チップリーダーであるボタンプレイヤーがリレイズしてきた。他のプレイヤーは全員降りてヘッズアップ。喜んでリレイズオールインすると相手もコール。相手のハンドはQQであった。ところが、フロップにはいきなりQが1枚。その後のターン、リバーにもAは現れず、このゲームで敗退となってしまった。

不運な負け方ではあったが、ポーカーとはそういうゲームであることは承知の上である。負けても大丈夫なチップ量を持ってさえいれば、どんな理不尽な負け方をしても挽回のチャンスはあるわけであり、今回はそれだけのチップ量を築くことができていなかったのだからしょうがない。

やはり運の要素が排除できないゲームである以上、1つのトーナメントだけに集中して投資するのは、結果が残せなかったときに悔いが残る。今回は日程の都合から仕方が無かったが、来年はなるべく多くのトーナメントに参加する方向で挑んでみたいと思う。

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