ノーリミットホールデムの基本ストラテジー

ノーリミットホールデムの基本ストラテジー 0001

リミットホールデムで一通りのことを学び、地が足についたように感じてきたならば、今度はノーリミットホールデムに移る時期である。テレビでいつも見ているノーリミットホールデムをプレイして、みなが味わっているスリルをあなたも経験するのだ。

ノーリミットホールデムはオンラインのライブゲームで簡単にプレイすることができるが、もっと安く学ぶにはシット&ゴー(sit and go)、つまりワンテーブルトーナメントがよい。バイインすると、ブラインドに対して比較的大きい一定量のチップがもらえるので、少しのお金でたくさんプレイし、経験を積むことができるのである。後で専門的なトーナメントの戦略については見ていくので、ここでは基本的、一般的な戦略だけをみていく。だが、ノーリミットでプレイし始めるにあたって、手持ち資金はしっかりと確保しておいてほしい。そしてプレイし始めるのに適切なレベルも適切に選ぶ必要がある。例えば、参加料5ドルのシット&ゴーでプレイしたいのなら100ドルあればよいだろうが、参加料25ドルのライブゲームをやりたいなら少なくとも500ドルは用意しておくべきである。

ノーリミットでプレイし始めると、リミットゲームとの違いにすぐに気づくはずだ。リミットゲームの時と同じようにマニアックや、アマチュアプレイヤーとプレイしているのではあるが、ベットに対する制限がなくなったために、多くのプレイヤーは喜んで自滅的なプレーをするようになる。ノーリミットのスリルのために、ほとんど全てのハンドで参加し、で狂ったようにプレイするようになるのである。

そうでない人は反対に、荒らっぽいプレーヤーとぶつかって金を失うことを恐れて慎重にプレイするようになる。また、リミットゲームと同様のパッシブで素直なプレイをする人もいる。そしてこれ以外に分類される残りのプレーヤーたちはおそらく、これらの様々な要素を混ぜ合わせて勝つための戦略をつくりあげようとしているのだ。結局このタイプのプレーヤーは「タイト・アグレッシブ」ということになる。そしてこのタイプこそが、成功の度合いは様々ではあるが基本的には勝ち組となるのである。

既にホールデムの基本をリミットゲームで身につけたのだから、ノーリミットになれるためには、まず様々なタイプのプレイヤーを観察して、対戦プレーヤーのタイプに応じたプレイすることから始めるのがよい。そして、ノーリミットというベットのストラクチャにも徐々に慣れて行こう。主に、今まであげてきたタイプのプレーヤーがに注意すべきである。以下では、各タイプのプレーヤーへの対処法について細かく見ていきたいと思う。

タイト・アグレッシブ

目指すべきタイプのプレイヤー。多くのハンドをプレイしないが、一つ一つのハンドを力強く、切れよくプレイする。トリッキーで見抜くのが難しい。このタイプのプレイヤーは、よいハンドでも、平均的なハンドでも、ドローでも、何もない状態でもベットしてくる可能性があり、多くの場合、ポーカーについての深い理解と洞察をもっている。このタイプのプレイヤーがいたら、自分が非常に強いハンドをもっていると言ったはっきりした理由がない限りは極力ぶつかりをさけた方がいい。むしろ彼らを良く観察して、学ぶべきである。

ルーズ・アグレッシブ

別名マニアック(maniac)とも呼ばれる彼ら。彼らは、勝つためにプレイするよりも、ベット、ブラフ、レイズといったアクションそのものを愛してやまないのである。テレビで見たスタイルをまねているのかもしれないし、ただ酔ってるだけかもしれないし、楽しんでるだけなのかもしれないが、このタイプのプレイヤーとぶつかるとあなたはあっという間に大金を失ってしまう可能性がある。もっとも、それ以上に彼ら自身が大金を失う可能性の方が高い訳ではあるが。いずれにせよ、彼らをブラフしようたり、勝ち負けが微妙な状況に数多く参戦するようなことはやめたほうがいい。ただ、通常よりドローイングハンドで多目に参加してみよう。そして、幸いに強い手が完成し、彼らのブラフをチェック&コールで受けるだけで彼らのチップを全て頂く展開となることを我慢強く待とう。

ルーズ・パッシブ

このタイプはしばしば"コーリング・ステーション"(calling station)とも呼ばれる。このタイプは、実は局面局面でやるべきことの全く反対のことをしているのである。中途半端に弱いハンドで単にコールを繰り返す一方、よいハンドでもレイズすることでそれを最大限いかそうとはしない。こういうことをするのはただ無知なのかもしれないし、人格に因るのかもしれない。ただ、このタイプは最も戦いやすい相手である。"ショウダウンポーカー"をすればいいだけである。つまり、こちらが強いハンドの時には素直にベット・レイズで出来る限り多くのチップを奪い、弱いハンドの時にはすぐにフォールドしてしまえばよいのだ。このタイプのプレイヤーに対して「高等な」プレイをしたり、ブラフしたりというミスはしないでほしい。というのも、彼らはあなたが何をしようとしているのかさえ理解できないだろうから。

タイト・パッシブ

別名ロック(rock)とも呼ばれるタイプ。よほど強いハンドでないとプレイしないため、このタイプのプレイヤーがレイズしてきたときには他のプレイヤーはその人がポケットエースを持っている可能性が高いと思ってみんなフォールドしてしまう。よいハンドの時と普通のハンドの時の、プレイの著しい相違に注意すれば、このタイプと戦うのはとても簡単になる。彼らであっても非常に強いハンドをもっていることは、そうそうないのであるから、ブラフを多用してみよう。ほとんどの場合、こちらのブラフベットに対して素直にフォールドする。万一こちらのベットに対して喜んで戦いを挑んで来た場合は、今度はこちら側がさっさと降りてしまえばいいのである。

ここまでで、ホールデムの基本と心理的な要素についてある程度わかっただろう。勝ち組に回るためにこの他に知っておかなければならないことは、ノーリミットホールデムでの基本的なベットパターンとオッズの話である。もちろん、どのハンドならプレイできるか、ということも知っておかなくてはならない。オッズ等確率的な話については後の記事で詳しく扱っていくが、どのくらいベットするかやどのハンドならプレイできるかを考えるに当たっては、インプライドオッズ(implied odds)を考慮することが極めて重要である。即ち、ノーリミットでは最終的なポットが非常に大きなものになることが予想されるので、プリフロップの段階では、リミットの場合よりも、より多くのドローイングハンドで参加しても利益を上げることが出来るのである。参加するポジションも、リミットの場合より甘めで良い。もっとも、フロップで完成形の役が出来るにしても、ドローの形になるにしても自分の全チップを賭ける局面も多いのであるから、十分強い形になっている(例えばナッツフラッシュドロー、ナッツストレートドロー)必要がある。

また、いくらベットしても構わないということは、ディセプション(deception:他のプレイヤーをだますようなアクション)によって大きな収益を得られるということである。だから、レイトポジションにいるのだったらコネクター(9Tのような連続したランクのカードによるハンド)やスモールペアでレイズしたり、6と8のハートのような"ギャップコネクター"でコールをしてみるのも悪くない。ポジションをより強力に利用して、強くない場合もブラフやレイズをして見ることも有効である。

反対に、強いスターティングハンドであるならば、こういった他のプレイヤーのドローから自分のハンドをプロテクトしなければいけない。レイズをして、他の人たちにオッズのあわないベットをさせるのがよい。このためには、プリフロップではビッグブラインドの3倍から5倍程度のレイズ、フロップ以降はポットと同額程度のベットをすればよい。もちろん、他のプレイヤーが今どんな状況なのか、彼らがどんなハンドを持っているのかという読みは極めて重要である。例えば相手が弱いハンドでありターン、リバーで強いハンドに育つ可能性が薄いということが読みきれれば、ベット額を少なめにし、相手にコールあるいはブラフレイズをさせるように仕向けるという戦術を取ることも出来る。これらをすべて実践し、ほとんどのシチュエーションで正しい決断を下すのは、ポーカーの最もチャレンジングな側面である。しかも、ノーリミットゲームで直面する決断は非常に困難で、それを間違えた場合の打撃も非常に高い。でも、こういったことそがポーカーの楽しみであるし、経験を積めば、他の人たちに授業料としてたんまりお金を払わせられるようになる。それを覚えておいてほしい。

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