“エース”が語るオンラインポーカー(1) :プレーヤーのメモを取ることの重要性

“エース”が語るオンラインポーカー(1)... 0001

インターネットでポーカーをプレーする人の多くはトーナメントに注目している。その中には、ペースの速いシット&ゴーをプレーする人もいるし、普通のマルチテーブルトーナメントをプレーする人もいるであろう。「普通の」トーナメントは参加人数が非常に多いし、シット&ゴーを好む人の数も多い。このことは、たまたま対戦したその日のプレースタイルを除いては、敵のプレーの傾向を判断することがほとんど不可能であるということを意味する。

 私のコラムを良く読んでいる人や、私と対戦したことのある人は、私がライブゲームのプレーヤーでありほとんどトーナメントをプレーしないことを知っているだろう。長年の間、1つのポーカールームで毎日のように常連メンバーと打ち続けることが私の戦略の大きな部分を占めていた。こうすることにより、全ての敵の全ての打ち回しを知ることが出来たし、どんなにわずかな敵の習性や癖であってもそれに対応することが出来た。もちろん、逆もまた真なりであり、敵も私の癖を知ることが出来る。しかしながら、私の癖が見抜かれたらしいと思ったらその都度、即座に自分のプレーに細かい修正を加えて常に敵の一歩前を行くようにしてきた。このように、少人数のコアプレーヤーを相手に戦うことは私にとって非常に大切であった。

 最近は、私もインターネットでのプレーが中心になってきたがここではもちろん、昔のライブゲームのような有利な状況を見出すことは非常に難しい。オンラインでは相手の姿が見えないので、相手の癖や習慣を利用することが出来ないからである。しかも、オンラインでは一つのアカウントを複数の人間で使いまわすこともあるので、こういった癖や習慣に対する信頼性も低くなるし、相手のプレーを読むことがますます困難になる。私の場合、常連になっている現実のポーカールームでリミットホールデムやポットリミットオマハでは、3人以上の知らないプレーヤーと打つことは滅多にないのに対し、インターネットでは他のプレーヤー全員を知らないということが平気で起こるのである。特にポーカースターやパーティーポーカーのような大きいサイトでは、登録プレーヤー数が莫大なので、特定の個人プレーヤーの打ち方を知ことは非常に難しい。

 しかし、ほとんどのオンラインポーカーに備わっている対戦プレーヤーのメモを記録する機能を利用すれば、対戦相手を知る作業は、はるかに容易になる。誰かが非常に上手なプレーや下手糞なプレーをする毎に、また誰かのプレーのパターンを発見する毎に、単にそれをメモすればいいのである。これはランドのポーカールームでは許されないオンラインポーカーならではの利点である。メモを取ったプレーヤーと、再び同じテーブルになったときには、そのメモが残っているので、「こいつはKTオフスーツでレイズをコールした奴だ」とか、「このプレーヤーは手役が完成してないとベットしないから、セミブラフの可能性はほとんどない」といったことが即座に分かるのである。このタイプの情報は非常に貴重であり、不特定多数のプレーヤーと戦うよりも、私のように積極的に特定のプレーヤーと対戦することを望むプレーヤーにとっては一層重要である。登録者数が少ないサイトでプレーする場合や、特定の少数のプレーヤーが中心となっているタイプのゲームをプレーしている場合には、メモをとらないことは、単なる金の無駄遣いであって、プロレベルのプレーヤーにとって決して許されることではない。ほとんどのサイトではリミットやノーリミットのホールデムのテーブル数は非常に多いが、私の好きなポットリミットオマハハイは、大きなサイトであっても常連プレーヤーの数はそれほど多くはない。即ち、2,3ヶ月もすれば、多数の有益なメモや記録を集めることが出来るのである。また、その記録の信頼性も高いものとなり、他者に対して非常に有利なゲームを展開することが出来る。

 もちろん、メモを取るときには正確を期すこと、いい判断であったとしても、悪い判断であったとしても、そのときの状況を冷静にかつ正しく記録しておくことが重要である。また、ゲームのレート、タイプの他、特定のプレーがそのプレーヤーが「いつも行う」タイプのアクションであったのか例外的なプレーであったのかを常に意識してメモを取ろう。また、そのプレーヤーの知識のレベル、ハンドの強さのヒントになる全てのベッティングパターン、負けがこんだときにプレーが雑になってしまうのか否か等、対戦しながら見抜かないと行けない事項は他にも多数ある。基本的には、ランドのポーカールームで行っていることと全く同じことをすればいいのである、ただランドのポーカールームの場合はこういった分析をしてメモを作成するのは家に帰ってからということになるが、オンラインポーカーの場合には、その場ですぐメモを作成するという点が違うだけである。結局の所、メモを記録出来る機能そのものが、私のようにポーカーを分析的にシステマティックにプレーするタイプのプレーヤーに更なるアドバンテージを与えていることになる。その逆に、メモ機能のことなど気にしない「知ってる人のメモなんて残しても意味ない」と考える雑なプレーヤーは、更に不利になるのである。せっかくプレーの質と結果の記録を残せる機能がありながらこれを使いこなさないことによって、彼らはかなり速いペースで負けていくことになる。

最後に一言

もう気づいたかも知れないが、私はポーカーニュースで「エースが語るオンラインポーカー」と、「エースが語るライブポーカー」の二つのシリーズコラムを書く執筆中である。私自身は今でも、「リアル」のポーカールームの方が好きであるが、オンラインの方が優れている点が多数あることは間違いない。オンラインでは、マウスをクリックするだけでポーカーテーブルに座れるし、いつも沢山のゲームがありおいしいテーブルを必ず見つけることが出来る。また、リアルのポーカーよりもペースが速い(特に2テーブル以上の同時プレーをするとその速さは更に2倍、3倍、4倍となる)。また、レーキも低いことが多い。そして何よりも、自分のプレースタイルにあったストラクチャとゲームを自由に選ぶことが出来る。例えば、ルーズアグレッシブなプレーヤーであれば、ショートハンドのゲームに好んで座ることも出来るし、素早く判断することが出来るのであれば、進行の早いゲームを選ぶことが出来る。リアルのポーカールームでは、フルテーブルのゲームにしか参加出来ないことを考えればこれは非常に有利である。

 さて、「エースが語るオンラインポーカー」シリーズでは、リアルポーカーとオンラインポーカーでのプレーの相違点に焦点を当て、私自身のようにリアルポーカーの経験のバックグランドを持って、オンラインポーカーに進出しようとしている人達に特に役立つヒントを執筆していく予定である。そして、オンラインポーカーで出来る限り有利に戦うスキルをゆっくりとしかし着実ために身につけていくために必要な大切なポイントについて解説していくことにする予定である。

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