Do I Call or Fold? ベイズの定理 Part 2

Do I Call or Fold? How Bayes’ Theorem Can Help Navigate Poker’s Uncertainty, Part 2

Sharelines

  • Do I Call or Fold? ベイズの定理 Part 2

PART1の記事ではベイズの定理と呼ばれる数学的理論を紹介しました。
これは何らかの確率に対する最良の推定値へ到達するために2つの情報を組み合わせる手法です。
ベイズの定理の方法論について学び、そしてテーブルで意思決定を行う場面に直面した時これがいかに有用であるかを学びました。
(ついに!)ポーカーの例に落とし込む時です。

あなたの全財産を賭けてキャッシュゲームをヘッズアップでプレイしていることを想像してみてください。
(間違った考え方です。絶対に実行しないでください。)
あなたの対戦相手はテディと呼ばれていて、不思議とJohn Malkovichさんに似ています。

あなたはもう数時間以上プレイしていて、そして注意深くプレイし続けたおかげで、テディのプレイ傾向を分析することができました。
彼がリバーでベットする時、およそ60%はバリューベットであり、40%はブラフなのです。

そしてあなたは今まさにそのリバーベットに直面していて、あなたのハンドはトップペアとミドルキッカーです。
基本的にはただのブラフキャッチャーですね。
テディがバリューベットしていると考えるなら恐らくあなたより強いハンドですのでフォールドすべきです。
ブラフだと結論付ける時だけコールするでしょう。

幸いあなたはテディのテルを把握しています。
彼はプレイする時隣にトレイいっぱいのオレオクッキーを置きます。
あなたのプレイを待っている間その一枚を持ちそしてねじるのです。
このテルは彼が強いハンドを持っている時のもので、それから食べ始めます。
しかしブラフの時はトレイに戻すのです。

不運なことにこの、そしてこれに類似するテルは不完全なものです。
しばしば彼はブラフしながらでもクッキーを食べますし、時には、クッキーを置いたままバリューベットすることもあります。
あなたが慎重に推察した結果は、彼がブラフする時80%の確率でクッキーを置き、20%の確率で食べることを示しています。
バリューベットする時はこれらの数字が逆転します。
これは非常に良いテルだと念頭においてください — およそ80%の正確さというのは非常に信頼できるものなのです。

さあ、このハンドであなたのアクションで止まっており、彼はクッキーを置いています。
あなたはコールすべきでしょうか、それともフォールドすべきでしょうか?

Part1で行ったように一覧表を作りましょう。

 Value bettingBluffingTotals
Eats cookie48856
Puts cookie away123244
TOTALS6040100

一番下の行はこの様な状況での彼のベットパターンに基づく事前確率を示しています。
各列はかつてそうしたように、80%の正確なものと20%の不正確なものとに分割します。
先週のように、100回の試行と仮定してパーセンテージの代わりに用います(やっていることは同じですが少しだけわかりやすくなります)。

さあ、決めましょう — ベットパターンとテルを考慮すると彼がブラフしている確率はどれくらいでしょう?

彼はクッキーを置いているので、2列目を見て、44回中32回はブラフしていることが分かりそれは比率にすると73%です。
言い換えれば、不完全ではありますが、テルはブラフの可能性を40%から73%へ押し上げているのです。
そのため、そうとなったら、アクションをフォールドからコールへ変えるべきでしょう。
もちろん最終的な決定はベットサイズやポットサイズに依ります — しかし今は数学を複雑にしないためにそれを無視します。

今やこの結果は、彼のバリューベットとブラフの比率が極めてバランスのとれているという事実に大きく依存しており、テルから判断するにも難題を押し付けられるということがわかるでしょう。
しかしテディがバランスを崩したとしたら — 果たしてどうなるでしょうか?

今度はnut-peddlerらしく、リバーベットの90%が強いハンドで、ブラフはわずか10%というような場合を考察します。
そしてクッキーのテルはどちらの場合も同様に80%の信頼性があるものとします。
よってテルを考慮する前の段階で、彼の行ったベットの90%が私たちが打倒し得ないハンドでバリューを取りに来ているものであるため、アクションの基本はフォールドなのです。

しかしひとたびクッキーを置いたなら — これまでの観察からアクションの80%はブラフで20%は強いハンドです。
コールでしょうか、それともフォールドでしょうか?

新しい一覧表を見てみましょう。

 Value bettingBluffingTotals
Eats cookie72274
Puts cookie away18826
TOTALS9010100

私達に必要な情報は2列目の数字です。
彼のベットパターンから”クッキーを置く”テルは26回中8回がブラフで比率にすると31%、そしてバリューベットが26回中18回で比率にすると69%です。

要するに、テルが80%ブラフだと示しているにも関わらず結論はそのまま — フォールド — です。
この直観に反する結論の理由は彼のベットパターンの基準値に関する情報から来ています。
このシチュエーションはPart1で議論したタクシー問題にも似ていますね。
目撃者の信頼性に関わらず、青と緑の相対数が彼女の証言よりも強く作用するのです。

これはあなたが緻密で難しい意思決定をしなければならない時、言うなればある種のタイブレークとして用いることができ、ポーカーにおけるテルに関する解釈への通念を裏付ける半定量的方法なのです。
特定の状況下でテルがプレイヤーのプレイスタイルや考え方よりも重要になることなどほとんどないのです。

言い換えれば、この手の情報(プレイヤーのプレイスタイルと傾向に関するもの)の後者が強固である場合は、テルをある程度無視すべきだということです。
しかし迷った時は良い手がかりの一つとしてよいでしょう。

The Mathematics of Pokerの著者であるBill Chen氏とJerrod Ankenman氏はポーカーにおけるベイズの定理を用いる素晴らしいサンプルを提示してくれています。

”新たなプレイヤーが着席しました。
民族、態度、恰好、容姿など把握し得るすべての情報を用いて彼は10%の確率でカットオフから80%のハンドをレイズするようなマニアックであり、90%の確率で同様の席から10%のハンドでしかレイズしないようなタイトプレイヤーであると結論付けました。
彼が最初にプレイしたハンドはカットオフからのレイズです。
(自分のポジションは考えないでください)
さあ、彼がマニアックである可能性はどれくらいでしょうか?”

Chen氏とAnkenman氏は記号代数学でこれを解決します。
しかしこれは理解することが難しいので、ここではこの”story ploblem(文章題)”(私の青春時代の数学の本から引用)を一覧表を使って解決しましょう。

 ManiacTight playerTotals
Raises from cutoff8917
Doesn’t raise28183
TOTALS1090100

推理の基準 — 先週議論した”事前確率” — は一番下の行に示されています:90%の確率でタイトプレイヤーで、10%の確率でマニアックプレイヤーです。
では始めましょう、問題は言葉の定義と列が示すもので定義されます。
マニアックはカットオフから80%のハンドをレイズするもの(ここでは10回中8回)で、一方タイトプレイヤーは同様の席から10%のハンドをレイズするもの(ここでは90回中9回)です。
”カットオフからのレイズ”というこの例はテディの”クッキーテル”に相当します。

Do I Call or Fold? ベイズの定理 Part 2 101
"The Mathematics of Poker" (2006)

まず1列目を見ましょう。
予想に反して、彼がレイズする時はマニアックのようにプレイしている可能性が上がります。
より具体的にすると基準値が10%から17回中8回、およそ47%まで上がっていることから、我々の見立てを(大きく)変えねばなりません。

”単にこのプレイヤーが最初のハンドをレイズするのを見て私達は彼がマニアックである可能性を10%から47%へと直ちに修正することが出来るのです”とChen氏とAnkenman氏は続けます。
”プレイヤーが最初の2ハンドをレイズしたら…その可能性は87%にもなるのです!
当然この推理は私達の最初の見立ての正確さに影響を受けます — 実際にこの2タイプいずれでもないプレイヤーもいますし、プレイヤータイプへの推理そのものが現実と乖離している場合もあるでしょう。”

Chen氏とAnkenman氏は、異常なほど勝率の高いプレイヤーの出す結果が全て幸運によるものなのかどうかというような、非常に難しいポーカーの質問に対してベイズの定理をどのように応用するか示しています。
説明することが難しいのですが、これもまたある種の数学の基礎を用いるものです。
もしこの数学的なコンセプトをポーカーに応用させるよう、あなたの興味を湧かすことが出来たなら、本著の第3章を学ぶことを推奨します。

ポーカーテーブルでは誰もあなたがペンと紙を使って2 x 2の講師を作ることは期待していません。
しかし他の数学を用いたポーカーアプリと同様に、いくらかの練習をこなすことで、正確な計算に頼ることなく、僅か数秒以内で、頭の中で近似値を導くことはできるのです。

ベイズの定理とは何であるか、そして不完全な2つ以上の情報を組み合わせることでこれをどのようにポーカーへ応用していくのか、この導入であなたに示せたことを望みます — これがこの皆に愛されるゲームをプレイしている間に我々が得たすべてなのです。

ポーカーニュース日本語版のツイッター及びフェイスブックでも様々なポーカーニュースを更新しています。
公式フェイスブック
https://www.facebook.com/PokerNewsJapan/
公式ツイッター
https://twitter.com/pokernewsjp

More Stories

関連プレイヤー

どう思われますか?